わたしたちは神の家族
共に祈り、祈られる家族
牧師 島 田 進
『日本基督教団年鑑』 2012年版によると、2010年度の教団の1教会平均の礼拝出席者数34名、祈祷会の出席者数6名です。2009年度は35名、7名でした。礼拝出席者のおよそ5分の1(2割)の方々が、祈祷会に出席しておられることを示しています。年々、礼拝出席者数が減少傾向にある教団(教会)ですが、それはまた教団の一枝である各個教会が反省し考えるべき緊急課題です。
日立教会の1964年からの集会出席状況を見ると、礼拝出席者が著しく増加していく時代には、それに呼応するかのように祈祷会が盛んであり、逆に祈祷会が振わなくなると礼拝出席者数が減少傾向を示していることに気づかされます。礼拝と週日に守られる聖研・祈祷会は、私たちの信仰生活を育み豊かにしていく両輪の輪です。どちらも欠くことができない大切な集会なのです。
あの3・11東日本大震災に遭遇し被災した最中で、主日礼拝が守られ続けました。同じく、水曜日の聖研・祈祷会も、休むことなく守られ続けました。私たちは何もない中で、自分たちの罪や過ちを、そして無力さを示されながら、共に集まり、必死に主の名を呼んで助けを祈り、主の赦しと、主の導き、知恵や力をいただき、復興支援に携わることができました。その祈りは今も続けられています。
週日の祈祷会に出席する喜び、一緒に集まって祈り合う喜びとは何でしょうか。
それはこの時代に、父なる神様、復活のイエス様、聖霊なる神様が、私たちの中に、教会の歩みの中に、私たちの日々の生活の中に、生きて働いておられるということを体験していく喜びです。
私たちが手にしている聖書、『使徒言行録』に記されていることがらが、今もほんとうに起こっているということを、共感する喜びです。
私たちが共に集まって祈っていくとき、聖霊が働かれ、主は生きておられる! 主はすばらしい!と、主のお働きとその業とを目撃し、私たちは現代における「主の証人」とされていくのです。
教会は2月11日(土)を「信教の自由を守る日」として過ごします。私たちの父母が、先達者たちが払われた多くの苦難と犠牲の上に、敗戦後、この「信教の自由」を得ました。今、私たちはこのすばらしい「信教の自由」を生かしているでしょうか?祈祷会の盛衰は、礼拝の盛衰であり、教会の盛衰に通じます。与えられた自由をもって、今こそ大いに祈り合い、祈られ合いましょう!
私たちの主日礼拝が真の礼拝となっていくために、週日の祈祷会が、「教会では彼のために(あなたのために、○○のために)、
熱心な祈りが神にささげられていた」(使徒12:5)という祈る教会を、復興していきましょう! ■
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